工務店のリブランディング

―佐元工務店の事例から

参考リンク:PR TIMES

仙台の佐元工務店は、創業70年を迎える老舗工務店です。積み重ねてきた歴史の重みと、それゆえの変革の難しさの中で、今回「リブランディング」という挑戦に踏み切りました。

ブランディングが「企業が社会や顧客と交わす約束」だとすれば、リブランディングとは、「その約束を、時代や組織の変化に合わせて再定義し、再び提示すること」です。

中でも最も難しいのが、社員に向けた“インナーブランディング”です。

ある世界的企業の役員が「CMは誰に向けて打っているのか?」という問いに、「社内に向けて打っている」と答えたという話があります。

ブランドの変革には、まず“内側”の意識を変えることが不可欠であるという示唆です。
長く勤めてきた社員にとっての“正義”や“現状維持”を変えるには、外的な刺激と意味づけが必要です。

佐元工務店は、映画館という非日常の空間を活用し、以下のようなプログラムによって変革のメッセージを社員に届けました。


  • 社長方針発表
  • 地方創生をテーマとした大学教授とのディスカッション
  • リブランディングを推進してきた社員による想いの共有
  • 専務によるビジョンの総括

この一連の流れの中で、社員が「変わることへの納得感」を得るための仕組みが丁寧に設計されていました。新しい社章をつける儀式。既存社員から発表では「新しくなるのでなく、今の延長線なんだとわかった」という声。

「なるほど、会社は本気で変わろうとしている」と社内外に伝わること。

それこそが、老舗企業が次の世代へバトンを渡すための“再約束”なのです。

なお、佐元工務店が現在建設中の新本社は、宮城県産材を活用したCLT工法で建てられ、内部にはグリーン雑貨店とカフェの併設が予定されています

これは単なる“社屋”ではなく、「地域と企業をつなぐ場」としてのビレッジ戦略の具現化ともいえるでしょう。

これからの“地域と共に生きる企業像”が、ここから形になろうとしています。



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ステークホルダーの目線から見ても、非常にあたたかく、未来を感じさせる素敵な会となりました。

ステークスホルダー目線でもとても素敵な会でした。